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しあわせの雨傘

スクリーンでは、ひと時の豪華な夢を見たい— そんな皆様のために、フランソワ・オゾン監督が、きらびやかな世界に帰ってきた。

オゾンの全盛期の始まり、それはヨーロッパ各国で大ヒットを記録し、日本の女性たちにも陶酔のため息をつかせた『8人の女たち』。その後、新作ごとに全く違うジャンルに挑むことで、あふれる才能を磨き続けたオゾンが、最新作に『8人の女たち』以来のタッグとなるカトリーヌ・ドヌーヴを起用、華やかな衣装や可憐なインテリアに彩られた、極上の夢を創り上げた。これこそが、私たちが観たかったオゾン作品—待ち焦がれる拍手が響きわたるなか、オゾン第2の全盛期が今、華麗に幕を開ける—!

スザンヌは、優雅な毎日を過ごすブルジョワ主婦。夫のロベールは、雨傘工場の経営者で、妻は美しく着飾って夫の言うことを黙って聞けばいいと思っている、徹底した亭主関白だ。ところがある日、ロベールが倒れ、スザンヌが工場を運営することに。“自分も他人も心地良く”というスザンヌの自然体の経営手腕で、気がつけば傾きかけた工場は大盛況に!だが、新しい人生を満喫する彼女のもとに、退院した夫が帰ってくる—。

“お飾りの妻”の座を鮮やかに返上し、人生に大輪のひと花を咲かせるスザンヌを演じるのが、カトリーヌ・ドヌーヴ。オゾンはドヌーヴへの敬愛をこめて、彼女が色とりどりの傘に囲まれるシーンを撮影、映画史に輝く名作『シェルブールの雨傘』へオマージュを捧げているかのようだ。

それぞれの思惑を抱いて登場する、元恋人、息子と娘、そして秘書—人間の強さと弱さ、優しさとずるさが交錯する、エレガントな毒を含んだ絡み合う人間模様を演じるのは、ファブリス・ルキーニ、ジェラール・ドパルデュー、ジェレミー・レニエら、フランスの名優たち。

観る者の予想を小気味よく裏切る結末、心躍る高揚感、そしてその後に押し寄せる深い余韻—。まるでヴィンテージ・シャンパンのような、爽快でありながら奥深い至高の逸品をあなたに!

朝の日課のジョギングが終われば、特にすることもない。趣味のポエム作りに励むスザンヌ・ピュジョル(カトリーヌ・ドヌーヴ)は、優雅で退屈な毎日を送るブルジョワ主婦。結婚30年になる夫のロベール(ファブリス・ルキーニ)は雨傘工場の経営者で、スザンヌに仕事も家事もやるなと命令する。
美しく着飾って、夫の言うことにただ黙ってうなずけばいいという、典型的な亭主関白だ。

娘のジョエル(ジュディット・ゴドレーシュ)は、父親が秘書のナデージュと浮気しているのは、「パパの言いなりのママのせい」だと非難する。そして「私はママみたいな“お飾りの妻”になりたくない」から、家庭を顧みない夫と離婚すると息巻いている。一方、息子のローラン(ジェレミー・レニエ)は芸術家志望で、工場を継ぐことには全く興味がない。異母兄妹かもしれないとも知らず、父親の昔の浮気相手の娘と恋愛中だ。

雨傘工場は、ストライキに揺れていた。労働組合の要求を断固拒否したロベールは、社長室に監禁される。スザンヌはその昔、短くも燃えるような恋におちた市長のババン(ジェラール・ドパルデュー)に、力を貸してくれと頼みに行く。今でも彼女のことが忘れられないババンの尽力でロベールは解放されるが、ストのショックで心臓発作に倒れてしまう。騒動のなか、いつの間にか何も知らないスザンヌが、工場を運営する羽目に—。

しかしスザンヌは、その明るく優しい性格で、従業員たちの心を掴んでいく。組合との交渉で、創業者の娘でもある彼女は、父親の代から勤める従業員たちに対して、家族のような思いやりを持って接し、ストは終結する。

今やスザンヌの主婦目線による自然体の経営方針が次々と花開き、工場は見違えるように業績を伸ばしていた。ジョエルとローランも母親をサポートし、ナデージュさえスザンヌに心酔している。しかし、やっと自分の人生を歩き始めたスザンヌのもとに、退院した夫が帰って来た—。

1967年11月15日、フランス パリ生まれ。
父親のカメラで11歳の時から8ミリを撮り始める。89年にパリ第一大学映画コースで修士号を取得。90年、22歳で国立の映画学校フェミスの監督コースに入学、4本の短編を撮る。93年に卒業後、次々に短編を発表、ロカルノ国際映画祭短編セクション・グランプリを受賞した『サマードレス』(96)、中編『海をみる』(96)を経て、長編第一作『ホームドラマ』(98)を発表、カンヌ国際映画祭批評家週間で大きな話題となった。その後、『クリミナル・ラヴァーズ』(99)がベネチア国際映画祭に正式出品され、続く『焼け石に水』(00)は、ベルリン国際映画祭でテディ2000賞を受賞した。その後、シャーロット・ランプリングの名演が絶賛された『まぼろし』(01)、絢爛豪華なキャストと舞台設定で大ヒットを記録した『8人の女たち』(02)、再びシャーロット・ランプリングと組んだ『スイミング・プール』(03)、そして一組の夫婦の別れから出逢いに遡るという手法で愛の謎に迫った『ふたりの5つの分かれ路』(04)、“自分自身の死を見つめることで人生を描きあげた『ぼくを葬る』(05)、自身初の全編英語での撮影に挑んだ異色メロドラマ『エンジェル』(07)など、多種多様な作風で世界的に評価を得ている。また、今後の公開作には『Ricky リッキー』(09)がある。

1943年10月22日、フランス パリ生まれ。
60年に姉である故フランソワーズ・ドルレアックと共に出演した『Les portes claquent』で本格的な女優活動を始め、カンヌ国際映画祭でパルムドールを受賞したジャック・ドゥミ監督の名作『シェルブールの雨傘』(63)で国際的スターの座を確固たるものにする。その後、男性恐怖症の殺人者を演じたロマン・ポランスキー監督の『反撥』(64)、昼だけ娼婦となる主婦役を演じたルイス・ブニュエル監督の傑作『昼顔』(67)、同じくブニュエル監督作でアカデミー賞外国語映画賞にノミネートされた『哀しみのトリスターナ』(70)、フランソワ・トリュフォー監督作『暗くなるまでこの恋を』(69)など、鬼才・名匠の傑作に多数出演し、匂い立つような妖艶さで観客を魅了。90年代に入ってもその魅力は衰えず、レジス・ヴァルニエ監督作『インドシナ』(92)でアカデミー賞主演女優賞にノミネート、セザール賞主演女優賞を受賞、ニコ−ル・ガルシア監督作『ヴァンドーム広場』(98)でベネチア国際映画祭女優賞受賞、フランソワ・オゾン監督作『8人の女たち』(02)ではベルリン映画祭銀熊賞(最優秀芸術貢献賞)とヨーロッパ映画賞女優賞を女優8人全員で受賞、また08年のカンヌ国際映画祭では第61回記念特別賞を受賞するなど、永遠に輝き続けるフランスの大女優である。

1948年12月27年、フランス シャトルー生まれ。
札付きの不良少年で更生施設に入れられ、その治療の一環として16歳の時から演技を学び始める。67年にロジェ・レーナルト監督の『ビートニクと素敵な少年』で映画デビューし、その後ベルトラン・ブリエ監督の『バルスーズ』(73)で一躍脚光を浴びる。ジャック・ルーフィオ監督の『仮面/死の処方箋』(76)やマルコ・フェレーリ監督の『最後の女』(76)などでセザール賞主演男優賞にノミネートされ、フランソワ・トリュフォー監督の『終電車』(80)で同賞を初受賞。他にも、モーリス・ピアラ監督の『ソフィー・マルソーの刑事物語』(84)でセザール賞主演男優賞ノミネート、ベネチア国際映画祭男優賞受賞、米映画デビュー作となるピーター・ウィアー監督の『グリーン・カード』(90)でゴールデン・グローブ賞男優賞を受賞、そしてジャン=ポール・ラプノー監督の『シラノ・ド・ベルジュラック』(90)でアカデミー賞、英国アカデミー賞、ヨーロピアン・フィルム・アワードなどの主演男優賞にノミネートされ、カンヌ国際映画祭、セザール賞、ロンドン映画批評家賞で同賞を受賞している。その他の主な出演作には、レオナルド・ディカプリオと共演した『仮面の男』(98)、ローランド・ジョフィ監督作『宮廷料理人ヴァテール』(00)、ロマン・コッポラ監督作『CQ』(01)、ピトフ監督作『ヴィドック』(01)、オリヴィエ・マルシャル監督作『あるいは裏切りという名の犬』(04)、オリヴィエ・ダアン監督作『エディット・ピアフ〜愛の讃歌〜』(07)などがある。

1951年11月1日、フランス パリ生まれ。
野菜・果物を商うイタリア移民の一家に生まれる。美容室に勤める一方、文学や音楽に親しみ、18歳で出会ったフィリップ・ラブロ監督を通じて『Tout peut arriver』(69)で映画デビューを果たす。また、70年にエリック・ロメール監督作『クレールの膝』に出演。以降、『聖杯伝説』(78)、『飛行士の妻』(80)、『満月の夜』(84)、『レネットとミラベル/四つの冒険』(86)、『木と市長と文化会館/または七つの偶然』(92)などのロメール作品で活躍し、『満月の夜』ではセザール賞助演男優賞に初ノミネートされている。91年、クリスチャン・ヴァンサン監督の『恋愛小説ができるまで』(90)でセザール賞主演男優賞ノミネート、93年にはエドゥワール・ニエルマン監督の『カサノヴァ最後の恋』(92)で同賞助演男優賞ノミネート、そして94年、クロード・ルルーシュ監督の『Tout ca...Pour ca!』(93)で同賞助演男優賞を受賞している。その他の主な出演作には、セドリック・クラピッシュ監督の『百貨店大百科』(92)、『PARIS(パリ)』(08)クロード・ルルーシュ監督の『男と女、嘘つきな関係』(96)、パトリス・ルコント監督の『親密すぎるうちあけ話』(04)などがある。

1966年1月24日、フランス ルーアン生まれ。
ルーアンで2年間コンセルヴァトワールに通った後パリに移り、ヴェラ・グレー、ブランシュ・サランの演技スタジオに通う。TVや短編などに出演した後、90年にエチエンヌ・シャティリエ監督の『ダニエルばあちゃん』でスクリーン・デビュー。その後、ジャン=ピエール・ジュネ監督とマルク・キャロ監督の『デリカテッセン』(91)、セドリック・クラピッシュ監督の『百貨店大百科』(92)、『PARIS(パリ)』(08)、ディアーヌ・キュリス監督の『年下のひと』(99)、ダニス・タノヴィッチ監督の『美しき運命の傷痕』(05)など数多くの作品に出演している。

1972年3月23日、フランス パリ生まれ。
ナディーヌ・トランティニャン監督の『L’ete Prochain』(85)でデビュー。ジャック・ドワイヨン監督の『15才の少女』(88)で注目され、ブノワ・ジャコー監督の『デザンシャンテ』(89)ではセザール賞有望若手女優賞に、セドリック・クラピッシュ監督の『スパニッシュ・アパートメント』(02)では同賞助演女優賞にノミネートされている。その他の代表作にはパトリス・ルコント監督の『タンゴ』(92)、『リディキュール』(95)、レオナルド・ディカプリオの相手役を務めた『仮面の男』(98)、フィル・ジョアノー監督の『ウィズアウト・ユー』(99)などがある。

1981年1月6日、ベルギー ブリュッセル生まれ。
96年、ダルデンヌ兄弟監督『イゴールの約束』にて、わずか14歳で主役を演じ世界的注目を集める。その後、フランソワ・オゾン監督の『クリミナル・ラヴァーズ』(99)、クリストフ・ガンズ監督『ジェヴォーダンの獣』(01)等に出演し、03年のジャン=マルク・ムトゥ監督『ワーク・ハード、プレイ・ハード』でセザール賞有望新人男優賞にノミネートされる。05年には、カンヌ国際映画祭でパルムドールを受賞したダルデンヌ兄弟監督作『ある子供』で主役を務め、同作でヨーロッパ映画賞男優賞にもノミネートされている。その他の代表作にはジョー・ライト監督の『つぐない』(07)、ダルデンヌ兄弟の『ロルナの祈り』(08)、オリヴィエ・アサイヤス監督の『夏時間の庭』(08)などがある。

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フランソワ・オゾン監督はずっと、社会のなかに自分の居場所を探す女性を描いた映画を作りたいと考えていた。10年前、ピエール・バリエとジャン=ピエール・グレディの演劇「ポティッシュ」(potiche:棚や暖炉の上に飾られる、贅沢で豪華だが実用性の無い花瓶や壷のこと。転じて、美しいが夫の陰に隠れ、自分のアイデンティティーを持たない女性に対して軽蔑的に用いられる。)を見たオゾンは、これを映画化することで、その願いが叶えられると確信した。
しかし、現代女性の心に響く映画でないと意味がないと考えたオゾンは、1970年代を背景にした戯曲を、どうやって現代的に脚色するかについて、長い間悩み続けた。ようやくプロジェクトを立ち上げた時、オゾンが真っ先にしたことは、カトリーヌ・ドヌーヴへの出演オファーだった。彼女は喜んで引き受け、脚本、キャスティングなど、最初から最後まですべてに関わった。

オゾンが脚本執筆に取り掛かった頃、フランスはニコラ・サルコジとセゴレーヌ・ロワイヤルの大統領選挙に揺れていた。その一部始終を興味深く見守ったオゾンは、確かに現代はより多くの女性が社会に進出しているが、彼女たちが直面する問題や世間の態度の多くは、ここ数十年の間ほとんど変わっていないことに気付く。そして70年代を舞台にした戯曲も、細部に少し手を加えるだけで、現代に通じる物語に変えられるという自信を得る。
演劇「ポティッシュ」はブルーバール劇と呼ばれるジャンルで、軽くバカげた笑いを楽しむコメディだ。観客は、夫や娘にひどい態度を取られても気にせず、常に言い返すスザンヌを見て大笑いするために劇場へ行く。だが映画では、家族の心ない言葉に対して、スザンヌは痛みを感じるように変えられた。さらに演劇ではスザンヌが工場を引き継いで幕が下りるが、映画では夫が再び工場の支配権を握る。そうすることで、より観客が共感し、応援したいと願うスザンヌ像が生まれたのだ。
オゾンは定期的にピエール・バリエと会って、執筆中の脚本を見せた。バリエはとても協力的で多くのアイデアを出し、修正には反対しなかった。むしろ自分の作品に新しい命が与えられたと喜んだ。

シリアスで奥の深いテーマをコメディとして描く、それが本作のチャレンジだった。舞台を現代に置き換えれば、重たい映画になってしまうと考えたオゾンは、戯曲の70年代という設定をそのまま活かすことで、現実とある程度の距離を置いた。当時のフランス社会は、今よりはるかに分裂していた。ブルジョワジーと共産主義が交流し合うことは決してなかった。それらは、2つの分離した世界であり、地方においては特に顕著だった。当時、もし工場のオーナーの妻が共産党議員と寝たとすれば、彼女は究極の罪を犯したことになる。このような時代背景が、コメディに利用された。
だが、ベルボトムやサイケ調オレンジや性革命のような、月並みな70年代の描写に走ることはなかった。物語の舞台である小さな町に住むような人々は、必ずしも新しいファッションや考え方をすぐに取り入れないだろうと考慮し、スザンヌの外見は、60年代風、あるいは50年代風に作られた。

オゾンがスザンヌ役にカトリーヌ・ドヌーヴを選んだのは、『8人の女たち』の経験で、彼女ならどんなキャラクターにも深みを与えられることが分かっていたからだ。また、演劇でこの役を演じたジャクリーヌ・マイヤンに似た女優を探しても見劣りするだけなので、彼女とは違うタイプを選ぼうとしていた。
スザンヌを取り巻く、互いにいがみ合う2人の強い男を演じるには、異なる演技スタイルを持つ2人のフランス人男優が必要だった。製作スタッフがドヌーヴの恋人を思い描いた時、自然とジェラール・ドパルデューが浮かんだ。ドヌーヴとドパルデューは映画で何度も恋人同士を演じているから、うまくいくともわかっていたのだ。オゾンも、壊れやすく感傷的な面を持つ、強く無骨な男ババンを具現化するには、ドパルデュー以外は考えられなかったという。
ロベール役に選ばれたファブリス・ルキーニは、演じることへのアプローチ、今まで出演した映画、すべてがドヌーヴと完全に違っていた。2人はロベールとスザンヌのように、通常あり得ないカップルだ。そのミスマッチが、コメディにつながった。

カトリーヌ・ドヌーヴにとって、スザンヌは自分とは全く違うタイプのキャラクターである。そのような役を演じる場合、衣装が役作りの助けになると彼女は語る。衣装デザイナーのパスカリーヌ・シャヴァンヌは、信じられないほどのリサーチを重ねて、ドヌーヴに幅広い選択肢を提案した。
朝のジョギングシーンで、ドヌーヴが身にまとうジャージ姿は、70年代の模様と材料から作られた。彼女が髪に巻いたカーラーは、ジャージ姿の現代的なイメージに対抗するための、なんとドヌーヴ自身のアイデア。もし、汗止めバンドをしていたら、自由になった中産階級の女性のように見えてしまうと考えたドヌーヴは、「映画のトーンを決めるために、最初のシーンに何か突飛なものが必要だったの」と語っている。

フランス北西部の港町シェルブールで、ささやかだけれど美しい恋を育む自動車修理工の若者ギイと傘屋の少女ジュヌヴィエーヴ。恋に恋する年頃のジュヌヴィエーヴに、未亡人の母、エムリー夫人は心配顔。出かけるたび嘘をつきながらもジュヌヴィエーヴはギイと出会う時間が嬉しかった。だがある日、戦争の徴集礼状がギィに届き、二人は離れ離れとなってしまい・・・・・・。1964年に公開されて以来、カトリーヌ・ドヌーヴの初々しく可憐な美しさと、哀しいまでに切ない恋物語で、永遠に語り継がれているミュージカルの名作。

映画の冒頭部分で、カトリーヌ・ドヌーヴがキッチンで口ずさむ歌は、ミシェル・トールの「Emmène−moi danser ce soir(今夜、私をダンスに連れて行って)」。1977〜1978年に、フランスで最も売れた歌だ。昔のように自分に関心を持ってほしいと夫に頼む女性の歌で、まさに映画の前半のスザンヌの状況だ。

スザンヌが憧れるナイトクラブ、バダブンで、スザンヌとババンが踊るシーンに流れるのは、Il était une fois(昔々)というグループの「Viens faire un tour sous la pluie」。オゾンは、これは伝説的なペアを祝うためのダンスで、観客の心に残るように意図的に不自然にしたと語っている。

映画の最後でスザンヌが堂々と歌いあげる曲は、「人生は美しい」。フランスの偉大なシンガーソングライターであるジャン・フェラが、深刻な交通事故を生き延びたシャンソン歌手イザベル・オーブレのために、1960年代に書いた曲。それぞれの状況を効果的に盛り上げる当時の歌が、印象的に使われている。

フランスの港町シェルブールで、ささやかだけれど美しい恋を育む自動車修理工の若者ギイと傘屋の少女ジュヌヴィエーヴ。だがある日、アルジェリア戦争の徴集礼状がギィに届いてしまう。出兵前夜に結ばれたふたりだったが、ギィの不在は、ジェヌヴィエーヴにとって耐え難いものになってゆく。そして彼女はギィとの愛の結晶を宿していることに気づく-。

価格 4,700円(税抜)
品番 BIXF-0036
スペック カラー/約92分/1層/2枚組
画面 16:9 1080p High/Definition(アメリカンビスタ)
音声 フランス語リニアPCM2.0chステレオ
字幕 日本語字幕
制作年 1963年
制作国 フランス・ドイツ
© Ciné -Tamaris photo by Agnés Varda © Agnes Varda

2枚組【本編ブルーレイディスク+特典DVDディスク】《スリーブ付き》

映像特典
●映画「ジャック・ドゥミの世界」(約87分)
●ミュージックチャプター(約19分)

初回限定封入特典
●オリジナルステッカー×3枚
●特製ポスター

軍港の町ロシュフォールにめぐってきたお祭りの季節。美しい双子の姉妹ソランジュとデルフィーヌは、新しい恋の予感を感じ思わず歌い出す。町中が沸き立つ週末の3日間に、人々の出会いが交錯しては新たな恋が生まれ、かつての恋が再燃する―!

価格 4,700円(税抜)
品番 BIXF-0037
スペック カラー/約127分/2層/2枚組
画面 16:9 1080p High Definition(シネスコサイズ)
音声 フランス語リニアPCM2.0chモノラル
字幕 日本語字幕
制作年 1966年
制作国 フランス・アメリカ
© Cin -Tamaris

2枚組【本編ブルーレイディスク+特典DVDディスク】
《スリーブ付き》

映像特典

●映画「25年目のロシュフォールの恋人たち」(約63分)
●ミュージックチャプター(約23分)

初回限定封入特典

●オリジナルステッカー×3枚
●特製ポスター

宝石を生むロバのおかげで大変裕福な王がおりました。しかしお妃が「私より美しい女性と再婚して」と遺言を残し亡くなってしまいました。お妃より美しい女性はこの世に王女だけ。王さまは王女に結婚を申し込みます。困った王女はロバの皮に身を隠し、身分を偽って、家畜の世話係として暮らし始めます。招待を知らずに、そんな王女に一目惚れする王子。幸せをつかむために王女が考えた、恋の魔法とは…!?

価格 4,700円(税抜)
品番 BIXF-0038
スペック カラー/約89分/1層/2枚組
画面 16:9 1080p High Definition(ヨーロピアンビスタ)
音声 1.フランス語リニアPCM2.0chステレオ
2.日本語リニアPCM2.0chモノラル
字幕 1.日本語字幕 2.日本語吹替用字幕
制作年 1970年
制作国 フランス
© Cin -Tamaris

2枚組【本編ブルーレイディスク+特典DVDディスク】《スリーブ付き》

映像特典

●アニエス・ヴァルダによるメイキング映像
~“ジャック・ドゥミの世界”('95)より~
「ロバと王女」と子どもたち~小学校での鑑賞会~
●プロデューサー インタビュー ●絵本の中の“ロバの皮”
●学者が語る「ロバと王女」
●漫画“ヤギの皮”シーンイラスト ●ミュージカルシーン集
●ミュージカルシーン カラオケ映像集
●マチュー・ドゥミ 来日インタビュー

初回限定封入特典

●オリジナルステッカー×3枚 ●特製ポスター

1943年10月22日、フランス、パリ生まれ。63年に、カンヌ国際映画祭でパルムドールを受賞した経験を持つジャック・ドゥミ監督の名作、『シェルブールの雨傘』で国際的スターの座を確固たるものにする。その後、ロマン・ポランスキー監督の『反撥』で男性恐怖症の殺人者を演じ、演技面でも高い評価を得る。以降、奇才・名匠の傑作に多数出演し匂い立つような妖艶さで観客を魅了し続ける。90年代に入っても魅力は衰えず、『インドシナ』(92)でアカデミー賞主演女優賞にノミネート、セザール賞主演女優賞受賞。フランソワ・オゾン監督の『8人の女たち』(02)ではベルリン映画祭銀熊賞を8人全員で受賞、08年にはカンヌ国際映画祭では第61回記念特別賞を受賞するなど、永遠に輝き、活躍し続ける、フランスの大女優である。

1931年6月5日、フランス生まれ。『シェルブールの雨傘』でその年の映画賞を総なめに、続く『ロシュフォールの恋人たち』では長年の夢だったオールスター・キャストでの本格ミュージカルを実現させた。その後も、『ロバと王女』の発表、米国進出などで活躍。日本資本による『ベルサイユのばら』映画化(78)でも知られる。90年10月27日白血病で逝去。

1932年2月24日、フランス、パリの音楽一家の長男として生まれる。若き日より音楽の才能を開花させ、有名アーティストの作編曲を担当し、音楽界の寵児となる。映画音楽では60年『アメリカの裏窓』で注目を集め、ドゥミ監督とは60年の『ローラ』から、ほぼ全作の音楽を担当し、名コンビと謳われた。米国にも進出し、『華麗なる賭け』(68)で米アカデミー賞最優秀歌曲賞に、『おもいでの夏』(70)では米アカデミー賞最優秀歌曲賞とグラミー賞の双方に輝く。

品番 BBXF-8693
発売日 2011/07/02
価格 4,700円(税抜)
画面 16:9(ビスタサイズ) 1080p High Definition
字幕
1.日本語字幕
2.日本語字幕(手書き風フォント)
3.吹替用字幕
音声
1.フランス語ドルビーTrueHD5.1chサラウンド
2.日本語吹替ドルビーデジタル2.0chステレオ
公開日 2011年01月公開
製作国 フランス 製作年 2010

≪初回生産限定:豪華アウターケース≫

《特典映像》約120分
・メイキング
・NG集
・衣装合わせの映像
・ヴェネツィア映画祭記者会見&レッドカーペット
・ポスターギャラリー
・フォトギャラリー
・予告編集(70年代ver.予告、日本版予告)
・キャスト・スタッフ プロフィール(静止画)
・プロダクションノート(静止画)

商品詳細

品番 BBBF-8694
発売日 2011/07/02
価格 4,700円(税抜)
画面 16:9LB(ビスタサイズ)
字幕 1.日本語字幕 2.吹替用字幕
音声 1.フランス語ドルビーデジタル5.1chサラウンド
2.日本語吹替用ドルビーデジタル2.0chステレオ
公開日 2011年01月公開
製作国 フランス
製作年 2010

≪初回生産限定:豪華アウターケース≫

《特典映像》約120分
・メイキング
・NG集
・衣装合わせの映像
・ヴェネツィア映画祭記者会見&レッドカーペット
・ポスターギャラリー
・フォトギャラリー
・予告編集(70年代ver.予告、日本版予告)
・キャスト・スタッフ プロフィール(静止画)
・プロダクションノート(静止画)

商品詳細